施術部の伊藤です。いつもスタッフブログをお読みいただきありがとうございます。
患者さんのSさんは、脳梗塞の後遺症で左半身に麻痺があり、左足はすり足気味ですが、外出は杖を使用しています。
ただ、病気になる以前のような家事をすることは難しいため、旦那さんが、『若いころ本人には苦労をかけたので、今はその恩返しと思っている。』という感謝の気持ちで、Sさんを支えてくださっています。そしてSさんは、そんな旦那さんへ「いつも感謝して、手を合わせているんです。」と、お話ししてくださいます。お互いに感謝し合い、喧嘩もしたことがないという、お二人とも穏やかで優しい、本当に素敵なご夫婦です。
Sさんは、デイサービスも利用されているのですが、スタッフさんにいつも冗談を言って、みんなで笑っているんだと、そこでのスタッフさんとのお話をよくしてくださいます。
よく話してくださるのは、「○○さんに、旦那さんと喧嘩しないの?て言われるから、喧嘩はしたことないよ。(旦那さんを)貸してやろうか?でも、今は貸してやれないなぁって言って笑ってるんだ(笑)。」と話してくださいます。
それからSさんは、認知症の診断はされていないのですが、脳梗塞の後遺症から物忘れの兆候が強く、Sさんはそのことをとても気にされています。しかしそんな状況でも、先日、旦那さんへの想いがよく伝わる、こんな言葉がありました。
「頭の中が風通し良くなっちゃって、言われたこと忘れたり、言葉がなかなか出てこなかったり、なかなか思い出せなかったりするけど、他のこと忘れても、じーちゃんのことは忘れないよって、じーちゃんに言ったんだ。」
私はSさんのこの言葉に、とても感動しました。ご自身の物忘れが強くなる事への不安がある中、旦那さんへの信頼と愛の深さが本当に凄いなぁと思いました。感動と共に、更に尊敬の想いが深まりました。
私も自分に対して、相手に対して、もっとSさんのような信頼と愛が深い人になりたい!そして、そういう施術家になりたい!という想いを、改めて強く抱きました。
こうして、自然な姿で、行動で人間としての在り方を教えてくださる、人生の大先輩との有り難い御縁に、心から感謝しています。
これからも企業理念にある「慈愛の追求」を通して、またSさんのように、患者さんから教えていただく「愛」の学びを通して、そして、ひめさゆり訪問マッサージを通して、愛ある思いやり、優しさ、温かさを真心でお届けしていきます(^^)。
大切な時間を使い、最後まで読んでくださる皆さん、いつも本当にありがとうございます。