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今月は77年となる終戦の月です。戦争を体験した患者さんから、当時のお話を聞くことが多く、どの話も聞いていて胸が痛くなるものばかりです。その中でも特に心を痛めた話があります。
「鈴木さん、戦争は絶対にしてはいけない。今、ウクライナで起きていることは、77年前私の旦那が経験したことなんだよ。だから、毎日のようにテレビで放送されているのを見ていると、旦那から聞いた話が蘇り、本当に心が痛むの。」
その当時、この方の旦那さんは7才で、家族と共に満州で生活をしていたそうです。ある時、ロシア兵が女性を陵辱した挙げ句、最後は撃ち殺してしまうという現場を目撃したそうです。また、友達と居た時、その友達が流れ弾に当たり腕を失ってしまったそうです。その他にも、様々な体験をしてきたようで、「もしかしたら自分がその被害者になっていたかも知れない。だから、戦争は絶対にしてはいけないんだ。」と、いつも奥様に話していたそうです。
僕は話を聞きながら、胸が張り裂けそうになり、目頭が熱くなりました。今の日本の平和があるのは、必死に命を掛けて守り抜いてくださった方があるからこその平和なのだと、改めて戦争で犠牲になられた方々に追悼と感謝の気持ちが湧いてきました。今、生かされているこの命は、戦地で必死で戦った方々の分まで、一生懸命に使っていこうと本気で思いました。
実際の戦争体験者から聞く話は、とても心打つものがあります。この話を後世に伝え続けるのも私の使命だなと、改めて感じさせられました。