それだけが悔しい | ひめさゆり訪問マッサージ

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  • ブログ2021.03.27

    施術部の伊藤です。
    3月24日の午前中、Tさんの施術を無事終えて、午後になってTさんからひめさゆりに電話がありました。

    Tさんの話によると、施術が終わり近所に杖をついて出掛けたそうです。どうやら道路を渡る時に転倒してしまい、左足が痛くて地面に付けないということでした。Tさんは、要支援1で歩行が困難な状態で、施術を始めて間もなく4ヶ月になるのですが、経過が良く立ち上がりや歩行時の痛みも軽減していて、「お陰様で大分楽になりました。」、「最近は調子がいいです。」と、毎回のように喜んでくだささり私たちもその経過を見ていたので、今回の電話の話にとても驚きました。
    病院に行ったかどうか確認すると行っていないとのことで、明日(25日)にひめさゆりさんに来て診て欲しいという依頼でした。独居ということもあり、不安と心細さもあるだろうと思い、院長に相談をして空き時間に調整をして、Tさんのお宅に行きました。

    Tさん宅にお伺いすると、四つん這いの移動がやっとでの状態。体の加減をお聞きすると「左足が痛くてつけないんです。でも三日もすれば良くなるでしょう。」と話されていました。患部を触察すると熱感と腫脹が見られ、動いた時も痛みの訴えがあるため、炎症が起きていることが明らかに確認出来ました。前日に連絡を受けて、状況を聞いた時点で骨折の懸念があったのですが、今回痛み状態と炎症が確認されたことで、骨折の疑いが益々強くなったのでその状況を説明しました。診断は私たちではなく、お医者さんにしか出来ないこと、状態が分からないまま施術をした場合、悪化させてしまう可能性もあること、これ以上Tさんの体の状態を悪くしたくないことをお伝えし、病院で診察を受けることをお勧めしました。

    Tさんは過去に病院を受診した時の苦い経験から、最初に私たちが話をしても渋い顔ををしていましたが、こちらの思いが伝わり病院に行くことを決めてくださいました。ご自身で家族やお友達、ケアマネさんに電話を掛け、ケアマネさんが対応してくださることになりました。ケアマネさんへTさんの状態を報告をし、無事に病院へ行けるようになりました。ケアマネさんにごあいさつをし、私たちは次の患者さんの元へ向かいました。

    その後の結果は、やはり骨折の診断が出たということでした。私はTさんのことが気になり電話をしました。Tさんは「温かくなったら、もっと良くなると思って楽しみにしていたのにそれだけが悔しいです。」と話していました。私もTさんの思いはずっと聞いていたので本当に悔しいです。

    今回の件で、Tさんの病院に対しての不安な思いがあるのは、診察の時の苦い経験があるからだと思いました。これは医療従事者として、私たちにも大切な教訓を頂けた有り難い学びになりました。

    院長が常に言っていますが、改めて社訓にある「誠実、真心、思いやりの心を追究し」という実践を、自然に、当たり前に出来るようにしていこうと思いました。そして、信頼感を持ってもらえるように、日頃から、正しい説明が出来るための事前対応として、専門知識の復習など日頃の能力開発や、パワーパートナー(真の協力者)の力を借りることを惜しまず、これからもコツコツ努力を継続していきます。

    とにかく今は、一日も早くTさんの骨折が良くなることを願います。

    大切な時間を使い、最後まで読んでくださる皆さん、いつも本当にありがとうございます。

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