皆さんこんにちは。鴫原です。
いつもご覧くださり、ありがとうございます!
とある患者さんYさんとの会話で、学校の話がでて、その時に素敵な言葉をいただきました。
「教育は誰もとっ返さない(教育は誰もとり返さない)」
です。
確かにと思いました。
モノではないので、自分が学んできた事は誰も奪えません。自分の血肉となっているから、もう、一生自分の財産です。
大学を卒業させてもらっている身としては、ありがたい言葉でした。
患者さんの年代の方たちは受けたくても、受けられない状況の方たちが多かったと思います。
Yさんも、「教育受けられていがったない(教育受けられてよかったね)」と仰っており、
謙遜しながら色々とお話して下さいました。
学力だけが教育ではなく、人生の大先輩からそのような言葉を頂ける事、それ自体が教育なのだと思います。
相手のことを思いやれることや考える力、想像力、ひいては人間力を高めていく事、それが教育の本質かと思えた出来事でした。
Yさんに感謝です。
これからも、皆さんから学び、実践して人間力を高めていければと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
施術部の伊藤です。
GWの連休が明けたばかりの5月6日、認知症があり施設入所しているMさんの訪問マッサージに行きました。Mさんは去年の4月半ばぐらいまでは話が出来ていたのですが、コロナの感染拡大で施設への面会制限が掛かり、私たちも施術に入れなくなった期間が約2ヶ月ありました。ようやく再開しMさんに話し掛けると、頷く反応はあるのですが話をしなくなってしまいました。入社したばかりの頃、院長から「認知症の方は特徴としてエピソード記憶が消えてしまうけど、言われていることは分かっているから、どうせもう分からないから話さないではなく、普通に話していくことが大切だよ。」と教わっていたので、Mさんの反応はありませんでしたが、今までのように普段通り話し掛けることを続けてきました。
そして今回の訪問、いつものように接しながら右腕の施術を始めた時です。サポートで入ってくれている達ちゃんに向かって、突然Mさんがモゴモゴと何か話し出したのです。「分かんね…。誰だか分かんねぇ。」と、大きな声ではっきりしゃべったのです。達ちゃんはMさんの声を聞いたのが初めてだったので、驚きながらも自己紹介をすると、Mさんは納得した様子でした。
約一年振りにはっきりとしゃべったので、私は驚いて「Mさん!声出たね!」と言うと、すぐ「はいっ」と応えてくれて、私はビックリと嬉しさで、「Mさん!久し振りに声が聞けて嬉しい!!」と思わず言ったら、Mさんは「嬉しい♪、嬉しい♪、嬉しいよ♪」と、節を付けたように応えてくれたのです。嬉しくて、その後も「Mさん、嬉しい!ありがとう!」と言うと、「はいよ」と答えてくださり、そんなやり取りが数回続きました。それだけではなく、右肩の関節可動域訓練の際、「Mさん、肩痛くないですか?」と確認すると、「肩、堅い。」と応えてくれました。
施術が終わり「次は明日来ます。」と伝えると、「明日ない(明日ね)。」と返事をしてくれました。この日は顔色も良かったようで、退室してから施設のスタッフさんに状況を報告すると、「そうなんです、マッサージのお陰か最近話しをしたり歌を歌ったりしているようです。」とお話がありました。入社当初、毎回院長と一緒に入らせてもらい、院長との会話のやり取りを見学させてもらっていた時に、私もMさんの歌を聴いていたので、「また歌えるようになったのかぁ…」と、スタッフさんの話がすごく嬉しかったです。
院長から引き継ぎ、私がMさんを担当させてもらうようになってから、ちゃんと会話が出来たのは今回が初めてだったので、約1年振りにMさんの声が聞けて、しかもちゃんと会話が成り立つコミュニケーションが出来たことが最高に嬉しかったです。本当に感動でした。
翌日の訪問、患者さんの心身の状態は日々変わるので、Mさんがまたしゃべってくれるかどうか分からなかったのですが、一縷の望みを持って居室に伺うと、案の定いつも通りのMさんに戻っていました。しかし、達ちゃんの話では、私が「またMさんの歌を聴けるのを楽しみにしています。」と声掛けした時だけ顔を少し動かしてくれたそうです。やっぱりちゃんと分かっているんだなと思いました。
Mさんは現在98歳。長生きしてくれて本当に感謝です。そして、人としての尊厳を守る大切なことを教えていただきありがとうございます。これからも慈愛を持って、誠実・真心を尽くす支援をさせていただきます。
大切な時間を使い、最後まで読んでくださる皆さん、いつも本当にありがとうございます。
皆さんこんにちは。鴫原です。
いつもご覧くださり、ありがとうございます。
ドライビングの目標で「その日1日強いブレーキを0で安全に終える」というものを立てていました。
しかし慎重に運転をしていても、急ぐ事があったり、路地から突然出てくる車や歩行者など強いブレーキをかけてしまう原因や状況が様々です。
目標達成できる日もありましたが、目標未達になる事も多々ありました。
そうなると、自己概念を下げる気はないのに、「昨日も未達だった、今日もまた未達だった」などとなりました。運転もぎこちなくなっていたかもしれません。
どうしても、咄嗟の時は強いブレーキは出てしまうものです。
そこをどうにかできないかと思い、最近は目標を立て直しました。
それは、
「柔らかいブレーキをその日15個以上」
というものです。
簡単に言えば、減点方式の目標から加点方式の目標に直したという事です。
強いブレーキ0だと強いブレーキに意識が行くことになり、その結果強いブレーキが出てしまいます。
ですが、柔らかいブレーキの回数だと、「それだけ自分は優しい柔らかいブレーキができている」と思えます。
目標を発想の転換で少し変えただけで、目標に対するモチベーションも変わりました。楽しくなってます。
「何かをやめる目標」から「何かをする目標」へ。
皆さんもぜひ試してみていただければと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
院長の鈴木です。いつもホームページ、ブログ記事をお読みいただき、本当にありがとうございます。
今日、とある患者さんのお宅にお伺いした時の出来事です。何気なく鴨居を見上げると、立派な書が額縁に入れられてありましたので、「あの書は何て書いてあるのですか?」と尋ねると、「如心(にょしん)って書いてあるんだよ。」と言う。意味を聞いてみると、「心の如くという意味で、つまり、今起きていることは自分の心の如く現れているって意味なんだよ。善い心でいれば良い現象が起きるし、悪い心でいれば、その如くの現象が起きる訳ね。だから、常に善い心づくりが大切だってことなんだよね。」と語り掛けるように教えてくださいました。
心の奥底がじんわりと温かくなるのを感じ、僕の心は大きな感動に包まれました。
・考え方
・思い(想い)
・思考
すべては自分が源なのだな、自分の心が今という現実をつくり出しているのだとしたら、もっともっと豊かで素直な心(思考)を育ていかなければならない、いや、育てていかずにはいられないという感情に包まれていくのを感じました。こうして人生を長く生きてこられたからこその言葉だなと、しみじみ考えさせられる思いでした。
「いやぁ、本当に感動しました。もっと自分の心を磨いていきます。」とお伝えすると、「そうやってしっかりと受け止めて、先生は本当に素直な方ですね。また来てくださいね、待ってますから。」と、優しい微笑みを浮かべながら、患者さんは玄関先まで見送ってくださいました。
訪問マッサージの仕事は、毎日が学びの連続です。患者さん一人ひとりが師となって、人生を豊かに生きる道を教えてくださいます。一つ一つのご縁を大切にしながら豊かな心を育み、社会に恩返ししていこうと思います。本当にありがとうございました。
施術部の伊藤です。
先日あった、私にとって学びになった出来事です。
認知症が進んできている施設入所のYさんが、体の調子を確認した時に、3月末ぐらいから左下肢の痛みがあるとのことで、そのことをずっと訴えていました。しかし、右下肢を手術してプレートが入っていること、本人から足のマッサージはしなくてもいいと訴えがあった経緯があり、下肢の施術は現在はしていないと院長から聞いていたので、私も下肢の施術はしていませんでした。
そんな状態で4月に入り、毎回「左脚が痛いです、今朝は左脚が痛くて、トイレに行くのにも痛くて歩くのがやっとで、4月が終わるまではいつもこうなるから仕方ないね…。」など声が本当に辛そうで、私も毎回胸が痛んでいました。何とかならないかと考え、「そういえば、プレートが入っているのは右脚で痛いのは左脚なんだから、左脚は施術しても大丈夫なのではないか?」と思い、院長に左下肢の施術は可能なのかを確認したら、左は大丈夫と許可が出たので、まずはホッとしました。後はYさんに確認をして、本人が左脚の施術を希望したら行うという院長の指示に従い、先週の訪問の日にYさんに「左脚のマッサージもしてみますか?」と確認をしたのですが、Yさんは痛みに耐えながら「やらなくていいです。」と答えたので、複雑でしたが、Yさんの意思を尊重して施術は行いませんでした。
しかし、今週最初の訪問に伺うと、娘さんに連れられて病院に行かれたとのことで、間もなく病院から戻ってくるという状況でした。程なくして戻られたので、娘さんとお話しさせていただいた結果、「今日はブロック注射をしているのでお休みさせてください。」ということだったのですが、「次回は左脚のマッサージをお願いします。」と娘さんの思いも直接確認出来たので安堵しました。
そしていよいよ二日後の訪問の日。Yさんのお部屋を伺うと珍しくかなりテンションが高く、「ひめさゆりさんですか?あのこと(左膝のマッサージの件)は聞いてる?」と話され、娘さんから伺っていることを伝えると、「良かった!じゃ、お願いします。」と、安心したように喜ばれていました。はじめてのことですが、Yさんが私のところまで来てくださり、私の手を取って「ここが膝のところに掛けて痛いんです。」と、左大腿部の外側と内側を触らせて教えてくださいました。外側内側共に強い筋緊張が見られました。ベッドの案も出ましたが、まずは試しに椅子に座って状態確認させてもらい、その状態でも大丈夫そうだったので椅子で施術を行いました。
施術をしながら、「週に2回ぐらいは出来ますか?」と何度か質問があり、元々週に2回で行っているので「大丈夫です。」と伝えると、「じゃ、良かった。時間は何時頃になりますか?」と、日時は今までと同じなのですが、認知症の症状が進んできていることもあり訪問の時間は忘れている様子した。でもそれ以上に、辛いところが楽になっていくのが嬉しい!という思いが伝わってきました。続けてYさんは、「本当は足のマッサージやってもらおうと思ったことは何度かあるんですけど、悪いと思って言わなかったんです。」と、本音を言ってくださったのが嬉しかったです。Yさんはとても努力の人で、辛抱強い方なので、本当はやって欲しいと思っていたということが聞けて、グッとくるものがありました。また、施術は椅子で行なったので、私は薄いマットに膝を付いて行っていたのですが、Yさんが「座布団用意していなくて申し訳ないです。今度娘に持ってきてもらって用意しますから。」と気に掛けてくださり、その優しさに胸が打たれました。
施術後、左大腿部の筋緊張が大分ほぐれ、「あ、痛みが楽になった!脚が上がった!」と、大腿部を4cm前後上げ下げしながら大変喜ばれていました。大分痛みが軽減したようで、「いやぁ!良かったぁ!!これからもよろしくお願いします!」と、今までに見たことがないくらいの喜びようで、大変明るい笑顔をされていました。挨拶をして私たちが部屋から出た後、更に歓喜の声が聞こえました。今までで一番嬉しそうな明るい歓喜の声を上げていたYさん。Yさんが苦しみから解放されたことが、私も凄く嬉しかったです。そして、これが本当の「心からの喜び」なんだと実感しました。
今回の経験で、「患者さんの本当の心の喜びは何か。本当の慈愛の追求は何か。」を深掘りするきっかけをいただくことが出来ました。Yさんのお陰です。本当にありがとうございます。
こうして皆さんから育てていただき、成長できていることを社会貢献に生かし恩返ししていきます。
いつも大切な時間を使い最後まで読んでくださる皆さん、いつも本当にありがとうございます。